iPodの憂鬱

iPod関連の記事を二つほど。

 投資銀行のPiper Jaffrayが実施した調査によれば、全米の高校生の16%がすでにiPodを所有しているという。また、そのほかの4分の1の生徒もiPodの購入を計画しており、他社の携帯音楽プレイヤーを購入しようとしているのは約8%に過ぎなかった。
 では、ティーンエイジャーにとってiPodはどれほど重要なのだろうか。Piper Jaffrayの調査によると、クリスマスプレゼントの候補に挙がったなかでiPodより上位に来たのは、衣類、お金、そして車だけだったという。

 MP3プレイヤーというデジタルな機器がここまで上位に食い込むと言うことが、いかにすごいことか考えると、それは同ジャンルに当てはめればウォークマンを思い浮かべてみればわかりやすい。しかし皮肉にもHDDウォークマンではなく、iPod
ファッションにしても電子機器にしても、「高校生が持つ」もしくは「高校生が欲しがる」というのはある意味、流行の過度期の現れだと思う。言い換えれば、あるものを高校生が持っている時点で、それはほとんどの層に知れ渡り、行き渡ろうとしている判断基準だと思う。失礼な言い方かもしれないけど。
日本でもiPodminiも潤沢に流通し始め、ここ数ヶ月でユーザーは爆発的に増えたはず。もう既に高校生にも行き渡っているのだろうか?それとも今から?日本の高校生のユーザーシェアはいかがなものか?



さてこんな流れを良く思えない人たちも当然いる。

 「街中で、iPodユーザーだと人に知られたくない。なぜかは分からないが、嫌なのだ」とゴディン氏は言う(不思議なのは、何千人もの前で発表を行なう際、アップル社ロゴの入ったノートパソコンを携えて壇上に上がることについては「誇らしい」と語るゴディン氏が、地下鉄の中で誰かにiPodを使っていると悟られ、ニヤリとされるのは嫌う点だ)。
 他の隠れユーザーにとって、白以外のヘッドホンを使うことは、舗道や地下鉄を埋め尽くすように増殖するiPodファンに対しての拒否反応だ。あるいは、メーカーのわかるロゴや目印を身に着けるのは、たとえヘッドホンでも嫌だという人もいる。

 この気持ちはわからなくもないです。天の邪鬼で、かつミーハーという困った性格の僕は、新しいものにいち早く飛びついたは良いものの、みるみる普及していわゆる「みんな持ってる」という状況になれば途端にアマノジャッキーなマインドが沸々とわき出る困ったさんです。今のところは別にiPodを隠したいと思ったことはありませんが、日本の高校生がほぼ全員持ってるような状況になれば、別のデバイスを探すかもしれません。