Wii、発売2日間で約37万2000台を販売

●もっとも売れたソフトは『Wiiスポーツ
 12月2日に発売されたWiiの販売台数は、発売から2日間(12月2日、3日)で37万1936台! この数字はエンターブレインが12月5日に発表したもの。事前に公表されていた出荷台数40万台の90パーセント以上が売れたことになる。また、Wii用ソフトの販売本数も明らかに。もっとも売れたのが任天堂の『Wiiスポーツ』で17万6880本。続いて『はじめのWii』が17万1888本、『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』が14万5068本となっている。全Wii用ソフトの販売本数をWii本体の販売台数で割った”ソフト装着率”(本体1台で何本のソフトが稼働しているかがわかる数字)は、1.69本。Wii本体を購入した人は2本近いソフトもいっしょに購入したことになる。

 すげえ数値です。がっつり売れることは筋書き通りだったとしても、出荷台数40万台の90パーセント以上が2日間で売れるほどの現象になるとは思ってなかったかもしれません。

【Q】 しかし、他社はいずれも半導体スケーリングに沿って性能を伸ばします。そのため、同世代機では、性能差が明確についてしまう。アイデアで差別化することを理解してもらうのは難しい。その決断は、かなりリスクがあったのでは。
【岩田氏】 ええ、同時にそれはとんでもなく恐ろしいことでもあるんです。誰も証明していない道に行くわけですから(笑)。そもそも、なかなかわかってもらえない。
 例えば、最初に任天堂が「2画面のゲーム機を出します」というと「え? 任天堂どうかしちゃったの」と感じる方さえいらっしゃった。任天堂が「単なる高性能をも求めません、単なるプロセッサ性能をただ高めることには興味を持っていません」というと「任天堂は競争から降りたの」と言われてしまう。
 だから、私たちが“有言実行”で未来を示す必要があると考えました。何をやろうとしているのかを語りながら、着実に一歩ずつ前進させて、お客様にわかっていただき、その姿が目に見えて行くようにする。恐らく、これ以外に、私たちがやりたいことを、お客様にもメディアにも、それから業界のソフトの作り手にもわかってもらうことはできないだろうと。そこで、徹底して、ていねいに説明しようとなったわけです。

 確かにこんなに思い切ったハードを世に出す決断は相当のものだったのではないかと思います。Wiiはコンセプト・製品・販促方法の全てが素晴らしいし、それは生かせるどんなソフトが出るだろうとワクワクさせます。どこだったかの雑誌の見出しに「Wiiは21世紀のファミコンだ!」と書かれていましたが、まさにそうなりそうですね。